たかいとの備忘録

自然言語処理や機械学習のことについて学んだことを忘れないように書いていけたらと思います.

【第1回】関東Kaggler会の参加レポート

はじめに

2023年9月23日(土)に開催されていた【第1回】関東Kaggler会に参加してきました.

正式なイベント名は関東Kaggler会ですが,「第1回」をあえてつけているのは「第2回」以降への期待からです.

個人的な備忘録ですが,次回以降の開催時の参考になったりすれば幸いです.

関東Kaggler会に関して

  • 会場: KDDI DIGITAL GATE
  • 参加者: 現地90人くらい?オンライン382人 (zoom枠290+Youtube枠92)
  • 招待講演5件,スポンサーセッション3件,LT (ライトニングトーク)6件,懇親会

概要の抜粋

Kaggerを対象にしたオフラインイベントを開催します!本イベントでは、Kaggle大国である日本の中でもトップクラスの結果を出されているKagglerの方々が経験や解法を共有してくださいます!

Kaggle好きが集まって楽しむ会

Kaggler同士の交流を促進し、コミュニティーをさらに発展させる会

ハッシュタグは #kanto_kaggler

コロナ流行後,しばらく対面でのこの規模の関東でのイベントは自身の知る範囲ではなかったので,非常に楽しみにしておりました.

参加のモチベーション

参加のモチベーションはたくさんありました.

まず,普段同じコンペに参加し,ディスカッションなどで交流している人や勉強になる公開notebook,解法の共有などをしてくれている人に直接お会いし,感謝を伝えることでした.

また,普段からお世話になっている人たちとも,自身の性格上,なかなかお会いする機会が少ないので,現地参加できたらと思っておりました.

あとはどうしても惰性でコンペに参加しがちになっていたので,良い刺激をもらえるようにとも思っておりました.

LT登壇の理由

LTの申し込みを行ったのには,3つの理由がありました.

まず,上記の参加モチベーションを達成するためには現地参加する必要がありましたが,当初は申し込み人数と現地参加の許容人数から現地参加倍率が2倍近くになっておりました.

説明をよく見るとLT登壇が決まれば,優先して現地参加が可能であると書いてあったことが,理由の1つ目です.

2つ目の理由は,自身が初対面の人に対して声をかけに行くのがとても苦手であり,せっかく参加しても多くの人と交流できない可能性が高かったので登壇できたらと思っておりました.

知名度や実力的にも探しに来てくれるほどでもないので,自身から登壇することで話しかけに来てくれる人が何人かいれば,懇親会でボッチで過ごす時間を限りなく0に近づけることができるのではないかと目論んでいました.(なお,参加していたkagglerはどなたも温かい人ばかりで,自身が見渡す限り,懇親会でボッチで過ごしている人はいませんでした!)

3つ目の理由は,この数年間でデータ分析コンペからフェードアウトしていってしまった人が自身の観測できる範囲でも一定数いることや,自身のように銀圏~銅圏あたりから上に伸び悩んでいる多くのkagglerがきっといるだろうと思い,そういった人たちと思いを共感しつつ,無理のないペースで楽しみながらデータ分析コンペを続けて行きましょうという思いを伝えたかったので,登壇したいと思っておりました.

今回自身は,「データ分析コンペとの向き合い方」というタイトルでLTをさせていただきましたが,この内容は一番最初から考えていたものでした.

ただ,イベントの内容や現地参加予定の錚々たる顔ぶれから,この内容で本当にいいのかなどの葛藤からいくつかネタを考えていました.

数日考えた結果,登壇者全員が高度な技術やテクニックの話をすることは,今後の第2回以降の登壇のハードルを上げ,初学者が現地参加しにくくなってしまうのが一番良くないなと思い,技術面一切なしのこのテーマでLTの申し込みをさせていただきました. (会場は金圏入賞者が多かったので,オンラインで聞いてる方の数人にでも刺さればと思っておりましたが,現地参加の方からも温かいフィードバックを多くいただくことができ,ホッとしております.)

余談ですが聞いた話によると,参加者があまりにも豪華だからという理由で現地参加を辞めてしまった方が今回もいたと伺っており,そういった壁は取り除いていきたいなと思っています.

資料はこちら

当日の現地の様子

午前中予定があったため,開催ギリギリに到着したこともあり,ほとんど周りの人と話すことなくオープニングが始まりました.

前半

kaggle歴13年で金を20枚保有しているsmlyさんから始まり,solo金4枚持ちのMakotuさんと招待講演が続きました.

この時点で,想定していたよりもずっと講演内容が充実しており,つよつよな人たちがしっかりと会の質を高めてくれていたおかげで,自身がLTを行う意味が多少はありそうだという気持ちと,果たしてこのレベル感の中に技術に関してまったく言及しないLTをして大丈夫なのかという気持ちの両方が溢れておりました.

Makotuさんの「コンペ選択時の自分の脳内振り返り」のスライドは,自身も入れるか悩んでいたスライドでした. (なお,自身は銀複数所持までをより細分化したものしか今は作れないので断念しましたが,いつかは金5枚以上保持まで到達し,お気持ちの変化を共有できるようになりたいものです.)

その後の最初の休憩はお手洗いと飲み物を買いに行ってあっという間に終了してしまいました.

中盤

休憩後はスポンサーセッションが続き,どこの会社もとても魅力的な環境だなと感じました.(業務内容や事業内容,制度や目標など)

続いて,kaggle歴2年弱でソロ優勝を達成したゆめねこさん,金を10枚保有しているsenkinさんと続きました.

ゆめねこさんは,自身も取り組んでいたBenetechコンペに関して解法を紹介してくれましたが,試行錯誤の多さに貫録を感じました.

特に,データ追加の部分の500枚や10000枚のアノテーションデータ作成(モデルで推論して修正する工夫などを含む)は,才能だけでなく相当な労力を割いており,勝つべくして勝っているという印象を受けました.(このあたり,いい感じにインフレ感があってとても良かったです)

senkinさんは,中国での界隈の状況の報告から始まり,ここ数年参加していたコンペに関して共有がありました.

大量にある予測対象を主成分分析で削減し,逆変換するというのは,引き出しになかったのでとても参考になりました.

その後の二回目の休憩は時間もおして短かったことや,ちょっとしたトラブルで資料共有などしていたら終わっていました.

終盤

最後の招待講演は,金圏常連のcharmさんでした.

わかっていたことではありますが,招待講演はどれも質が高くメンバーも豪華で,自身のLTのバイアス部分への振りはほぼ完成していました.

さらに,charmさんの講演の中でknshnbさんの話(初のコンペで優勝)が出てきて,準備は整った感がありました.

charmさんの講演の最後は,自身のスライドと多少内容が被る部分もあり少しヒヤヒヤしてましたが,もう自身もスライド変更することできないので,立っている場所が異なるし,何とかなるだろうの精神でした.

LT

他のLT全てが技術的な話だったらもっと緊張していたと思いますが,yukiさんが「yukiCup 2023 Summer開催報告」をしてくれたおかげでだいぶ気が楽でした.(本当にありがとうございます!)

yukiCup 2023 Autumn x atmaCupの受付が始まったのでぜひ!

自身に関しては,目が悪くあまり自身のスライドの文字も見えなかったので,スライド見ながら日頃思っていることを話すようにしました.

会場は横に広く,暗かったこともあり,現地のリアクションがあまり感じとれなかったので,内心はドキドキでした(汗)

時間の制約で全体的に説明不足ではありますが,伝えたいことは最低限伝えられて良かったです!

懇親会

多くの人に声をかけていただき,またLTに対して温かい言葉をいただき,ありがとうございました.

個人的にはもう少しだけ,懇親会の時間が長くても嬉しいなと思いました.(話したいと思っていたけど話せなかった人も多数いたので)

その後

貴重な機会を作ってくれた運営の皆様に少しでも貢献できればと思い,会場の後片づけのお手伝いをさせていただきました.

二次会に関しては,この熱量が冷めないうちに帰宅して実装がしたかったので,今回は参加しませんでしたが,次回はぜひ参加したいと思っています!

感想

いつもLBの下の方から金圏を眺めておりますが,やはり上位争いしている方々に関して,才能もあると思いますが大量の試行錯誤も行っており,本当に頭が上がりません.

上位の方々の手法に関しては,ソリューションなどで読むことができますが,考え方や取り組みなどを聞くことができ大変良い刺激を受けることができました.

やはり強い人たちが,全力でやっている中で上位に入ることに意味があり,自身もいつかそっち側に行けるように,自己研鑽を続けていきたいと改めて強く思いました.

LTに関しても,蓋を開けてみたらやって本当に良かったなと思いました.

会場の参加者にも思っていたよりも響いた方が多く,自身は登壇が不慣れでハッシュタグを追えてなかったのですが,そちらでも多くのコメントいただけて大変嬉しく思います.

(違う発表に対してのコメントや見落としがあったら教えてください(追加や削除します))

伝えたかったことを改めて本当に簡潔にまとめると,「①バイアスがあることを認識し ②目的をもって ③仲間と切磋琢磨しながら ④無理のないペースで,今後もデータ分析コンペを楽しんで行きましょう!」というものです.

氷山の一角

下を見て安心していいとは思っておりませんが,上だけを見るのでなく自身の立ち位置を正しく理解し,謙虚に研鑽を積むことが非常に重要だと思っています.

また,自身は皆さんと一緒にコンペに参加できるのを楽しみにしております!

ぜひ親近感を持ってくれた方は,気軽にお声がけしてくれると嬉しいです.

少しずつではありますが,自身がそうだったように,参考になるようなコードやディスカッションなども共有し,コミュニティーの活性化などにも貢献することができたらと思います.

個人ではという形になってしまうかと思いますが,第2回の開催など,お手伝いできることがあれば,協力できたらと思っております!

改めて,企画・運営,登壇者,参加者の皆様,ありがとうございました!

今後もどうぞよろしくお願いいたします.